2012年11月19日月曜日

旬眠・活〆秋サケの調理編(その2)


旬眠・活〆サケでスモークサーモンを作ってもらいました。
前回に引き続き調理は膝舘法子さんです、燻製は初めての挑戦と言いながら「燻製ヤマサ号」なる物を持っていて快く??引き受けて頂きました。
完成時にはしてワインでお祝


下準備として天然のサケは寄生虫が怖いから一度冷凍して解凍してから使います。(これは必ず守って下さい)
比較のため養殖トラウトサーモンも燻製にします。(左)

1つは強めの塩で24時間冷蔵庫に放置(左)
残りはハーブやスパイス入りの漬け汁に漬けてこれも冷蔵庫で24時間放置(右)


ここからは本人のコメントをそのまま転記しました⇓
上がソミュールにつけた方。 
こちらはこれから8時間ほど脱水シートに包んで水分を抜きます。  重さはどれもが一割ほど増えていましたが、旬眠秋鮭は質感がしっかりしたのに比べ、養殖サーモンは変化が少ないようです。 
この時点での香りの違いは微妙で先入観のせいかも?と思うくらいの違いしか感じませんでした。

下は塩のみで脱水したもの。
こちらの変化はおもしろい! 表面の艶が全く違います! 旬眠秋さけはぷっくりとして、照りがありますねぇ。そして、香り!! 旬眠秋さけからは新巻き鮭の香りがしてるぞ! ほほぅ~?


ウッドに火をつけて(ふぁいやぁー!)、鮭ちゃんたちを金網に乗せて、温度計を差し込んで。。。今7℃。
なるべく寒い方がいいので窓全開にしたら。。。わー?!
雪降ってる!!(わかりますかね?) 初雪ですよ。。。なんかもう、風はひゅーひゅー、最適です、はい、ありがとう。

こんな感じで2時間ほど燻し燻し。。。
最初、ウッドの火が消えたり、途中温度が上がってきてもっと風の当たるところに移動させたり。。。その分時間を長めにしたりで、出来上がるころには、外は暗くなっていました。
そして、温度も30℃、ぎりぎり。 段ボールってやっぱり断熱効果高いんですねー!

そうだ、ウッドはヒッコリーを使いました。 薫り高いと聞きましたもので。 
ヒッコリー。。どんな木なんでしょうね?響きがかっこいいですよねぇ。。と思ってたら『ヒッコリー(鬼クルミ)』って書いてある!!  なんと、岩手県人にはおなじみの鬼クルミだったのかぁ。。。ひとつ賢くなりました。
さあ、いよいよ開けますぞー!! 。。。つづく。。。
ああ、引きがいいねぇ(*^^)v
(これが噂の「燻製ヤマサ号」カッコイイ~)


シュールな写真だと思いません?
タイトルは「孤独」?。。。「間違うてしもた」?
墓前に一人佇む、燻製ヤマサ号です。
気温は低いんですが風が止まってしまい、厨房での燻製では温度の上昇が早くて、急遽外に出すことにしました。
(それでも温度が高く氷で冷やしたりと苦労が絶えないヤマサ号)


かんせぇい~~~♫♫

んまー、前回にも増して、うずくしぃ~♡

食べてみたかろ?  ん?ん?
...
食べでみたいべぇ~~、うんうん。
海人さんに持って行くからねー。
志ある人(ここ重要ね(笑))試食にいらして~。

 
ワタシの試食。

澤さん達に先入観なく食べていただきたいので、詳しい感想は書きませんね。

ただ、旬眠と養殖の違いは、いっそうはっきりしたと思います。
...
そして、間違いなく美味しいですわ~。

ワタシ、今、自分の成功に酔いしれてマース♡♡♡
 

そして約束どうり私達も試食です、
味付けはソミュールと塩、種類は旬眠サケのオス、メス、それと市販のトラウト、間違わないように・・・・




3人で試食、トラウトは脂が有り最初の口当たりは良いが味に深みが無い、ソミュールは薄味でワインに合いそう、カルパッチョにしても良いかな、塩味は絶対日本酒、塩で身が締まり噛んでいるとサケの旨みが溢れて来る、塩味を和らげるために酢につけて食べてみた、これもイケる、大成功でした。一番人気は塩のオス鮭でした、法子さんありがとうございます。

さて今日も寒いです、家に帰って熱燗に旬眠サケの塩味スモークで一杯やります(笑)

余談ですが塩をして24時間置いたものを燻製にせず薄切りにして酢洗い、押し寿司にすれば富山のマス寿司のようなサケ寿司になると思う。


 


2012年11月18日日曜日

旬眠・活〆秋サケの調理編(1)

11月14日投稿の活・秋サケ「旬眠」の続報、調理編です、

ルイべ・・・皮を引きそのまま冷凍して翌日お刺身

半解凍で食べるより完全に解凍してから食べた方が旨い
サケ独特の癖が無くなり白身のお刺身でも食べているようだ
ワサビ醤油、金醤、ドレッシング、和洋どちらにもイケる。

富山のマス寿司を真似てサケ寿司を試してみた
初めてにしては上手くいったサケに塩と酢が良く合う(自画自賛)
ここからは料理も美味しい物を食べるのも大すき
何より「旬眠」の素晴らしさに共感してくれた膝舘法子さんにお願いして作ってもらった料理を紹介します、コメントも本人の弁をそのまま転記いたしました。

① お刺身サラダ
先日作った、いくらをトッピングしたサラダ。 本に載ってた白身魚のお刺身サラダのレシピを使いました。これはすごくおいしい!大正解!
野菜は白菜、春菊、大葉。 玉ねぎドレッシングに柚子こしょうと胡麻油をきかせて。
生鮭のくせが全くないので白身魚のレシピが使えるんだね


② カルパッチョ
バジル、合わなかったー。香りが強すぎて負けるぅ。
オリーブオイルと「のだ塩」は好相性。 トマトの酸味も合います。
カルパッチョはパンに乗っけて食べてたんだけど、クランベリー入りのライ麦パンで食べたのが美味しかったなぁ。
シェーブルやバルサミコソースで食べたのも美味しかったのう。
今回使ったのはやさしい風味のオリーブオイルだったけど、スパイシーなオリーブオイルはどうかなぁ。合わないような気がするなぁ。
クルミのオイルなんてどうかなぁ?
お塩も甘みの余韻の長いのとか。。。


③ アボガドとのマヨ和え
サーモンのお刺身でよくつくる、アボガドとのマヨ和え。 
活・秋さけに敬意を表してマヨは手作り。 太白胡麻油とレモンでつくってみました。 
食べる直前に黒こしょうをカリカリっと…いつもより断然さわやか。 
でも、活・秋さけを活かしてる感はないなぁ。 


④ 胡麻ドレッシング
リンゴとカイワレ大根と一緒に胡麻ドレでいただきました
なるほど、納得の美味しさです!
今見るとこの盛り付け、ヒドイ。
せっかくリンゴ千切りにしたんだから、鮭でくるっと巻けばよかったなぁ、んもー。



⑤ 白子・ポン酢
さて、ワタシの苦手な白子。
普段はうちでは食べません。 家族に出すときも火を入れてるし、。。。
今回白子は量が少ないので貴重です。
うすピンクのきれいな色艶。
ともかく、そのまま、ちょっぴり試食。
あらら??生臭みはなく、とろりとした食感だけ。
でも、甘みも少ないような??
痩せた雄で白子も小さかったそうだから、そのせいかな? うーん、白子を食べ慣れてないからなぁ。
白子といえば、ポン酢ともみじおろし。
うん、間違いなし! 苦手なワタシも美味しくて、ペロリといただきました。 
あ、チョッピリしかなかったね(笑)
 

⑥ 白子ソテー
白子でもう一品。
バターで軽くソテーしたら、黒こしょう。
煮詰めたバルサミコとハチミツとお醤油のソース。
おー、これは。。。うまっ!!! おいしーわ~~~♪♫
火が入ったことで食感が、ぷっくり、ねっとり!!
バターのコクもいいなぁ。 ワインが進みますワ。
と、思ったらチョッピリしかなかったね(笑)

調理は法子さんにお任せで私はワクワクしながら報告を待っています
このブログの内容も法子さんの料理の紹介になっていますが
三陸の秋サケが「旬眠」という技術介入する事によって今までのサケとは違う素材になる事に
共感して頂いたからと思っています。

最後にお願いです!
活きたサケを入手できるのは漁師の方です、漁師の方が協力して頂ければ
三陸のサケを今まで以上に美味しい魚として、幅広い商品化が出来ると信じております。
今年のサケ漁は不漁と聞いております、ましてや津波被害からの復興もまだまだなのも知ってます
でもこのような時だからこそ新しい事にチャレンジしサケの品質を今までの以上の物にして収益を上げる事に目を向けなければならないと思います。今までの魚を取って来るだけの漁業から一歩踏み出して、取った魚の品質を上げ収益を上げる、その為に「旬眠」と言う技術は有ります。
ここで料理の紹介をしたのは三陸で今獲れているサケが「旬眠」という処理をする事によって品質が変わり様々な料理に使えることを知ってもらいたいためでした。

どうか漁業者の方で興味のある方は是非、連絡して頂きたい、、知り合いで漁業をしている方がいらっしゃれば声をかけてみて下さい、お会いできるのであれば私から会いに行きます。
連絡先
電話 0197-65-6969 ・ 携帯090-2984-8779 
 海人(カイト)澤田伸二
 


2012年11月14日水曜日

活・秋サケ 「旬眠」しました

昨日の活サケのその後です、
鮭の血抜き処理中、午前7時ころです。

夕方には下処理
 
これは冷凍してルイべにします

筋子は綺麗な色をしてます、目に見える血抜きの効果ですね

バラしてイクラにしましたが血が少ないから簡単・綺麗、ぷりぷり

味付けはもちろん「おさかな企画」の金醤です

今回の超オドロキは鮭の白子です
正直な話オス鮭はチョッとスマートだったのであまり期待していなかったのです
白子も小さかった・・・・でも血管部分にあまり血液が残っていないし綺麗なので
残っている血を洗い流し軽く湯通しして食べてみたら・・・・・なんと美味
タラの白子に負けません、こっちが食べやすいかもしれません全然生臭くないんです
今回は小さかったので私と相棒で試食したらこれしか残りませんでした
冷凍します、解凍後の味見が楽しみです、

明日15日はルイべと白子を解凍して試食します。

お料理大好きの膝立法子さんが旬眠秋サケを料理してくれました

シンプルに塩焼(塩は岩手の野田塩)
写真ではこの美味しさが伝わらないのが悔しい位美味しい、
鮭特有の臭いが全くしない、ジューシー

これは法子さんオリジナル流石です、美味しそう
本人のコメントそのまま使わせていただきます。

鮭はらこ飯。 
鮭の茹で汁に調味料、昆布を入れて炊きました。 
炊き上がったところに鮭のほぐし身とセリ。 
漬かりが浅いけどはらこ、刻んだ皮をのせて、いただきまーす!


2012年11月13日火曜日

鮭の定置網

活の鮭を譲ってもらうため網起こしにお邪魔してきました、
朝5時まだ暗い中の現場へサッパ船で横付けして邪魔にならないようにと思いながら・・・
そもそも鮭を生きたままつかまえる事自体が作業の邪魔なのですが快く(そう信じたい)
捕まえてくれました、


やはり海水温が高いようです、マンボウ網の中に数匹入ってます。

鮭はオス、メス各1匹、船の小さな水槽に入れ岸壁まで運びその場で血抜き処理、
近くに居た漁師さんたちが数人集まって来て興味深げに覗いているので、血抜き処理の必要性や
鮮度について話しました、漁師の人っていつも超新鮮な魚を当たり前のように食べて来ているから必要性を実感していないんですね、でも内陸の人や遠くの人に同じように新鮮な魚を届けられたら良いよねっていう話をしてたらニコニコしながら聞いてくれました。

2012年11月4日日曜日

「旬眠」金のアイナメ・・・驚

前回投稿の「旬眠」金のアイナメ・平目の続報です
10月27日に処理した金のアイナメの骨付き半身を1週間後の11月2日に観たのですが血合いがまだ綺麗、私の経験上では考えられません。
身も美しい白、皮を引いてみても変色していません、刺身で食べてみると食感、味ともに5日前と殆ど変りありません、驚きです。
薬品、添加物は一切使っていません、
処理の仕方で魚の持つ力をここまで引き出せるのだと思います。

皮を引いたアイナメ

平目は親しいお客様に食べてもらい残っていなかったが5日目までは完ぺきな状態でした。

天候次第ですが今週中には「鮭」に挑戦したいと思っています、
定置網の網起こしの現場まで行って譲ってもらう事になっています、
小さな船で行くので波の高い日はいけないがいつでも行けるよう準備はしています。
ワクワク・ワクワク、楽しみです。

2012年10月28日日曜日

「旬眠」金のアイナメ・平目・・・NO.2

「旬眠」金のアイナメ・平目のその後
10月27日  午前9時30分
前回のカンパチに比べると魚体が小さいので既に硬直している


平目1枚は処理の途中で失敗、アイナメと残り一枚の平目は自分なりには成功したと思っている
片身づつ下ろしてみよう。


画像上はアイナメ・平目(失敗作)・平目(成功作)
画像下の刺身は左からアイナメ・平目(失敗作)・平目(成功作)
アイナメは身に締まりが有り金醤にも合う味だ、
平目(失敗作)いつも〆ている平目と変わりない、
平目(成功作)下ろしている時、身が柔らかい気がして不安になったが、それは弾力が有っての事だと直ぐに気付いた、皮を引いてみると赤身の所が鮮やかな朱色をしている、ここまで鮮やかなのは初めての経験です。
刺身を引きながらその身の透明感と美しさに再び感動した、食べてみると期待以上の味と弾力、歯ごたえ。
今まで扱っていた平目とは違う、自分でも平目を釣って鮮度の良い物は食べて来ている、
自慢ではないが20年以上平目釣をして飽きる位食べて来た、それでもこれは違うと自信を持って言える、鮮度だけでは無い処理の仕方でここまで魚が変わってしまう、「旬眠」は魔法だ!

夜7時

ピンボケだけど赤身の鮮やかさは分ってもらえるかな。

10月28日  午前9時
平目の失敗作と成功作では透明感と鮮やかさの違いは一目瞭然です、
失敗作   成功作

食味も昨日と同様しっかりと歯ごたえが有り金醤とも良く合う
私はあまり気にならないのだがアイナメには独特の臭みが有るらしく、一緒に試食していた
友人2人は特有の臭みも無く食べやすいと言っている。

私は平目の透明感、鮮やかさ、美しさ、美味しさ、に大げさでは無く感動してます、
今まで多くの魚を扱ってきた人間には良く分る違いです、

これには活魚であることが前提で、その後の処理に特別な技術で手間暇をかけています、
漁業者の協力がなければ成り立ちません、量の漁から質の漁へ変わる一手段になればと思います、もちろん私の行動もそれに向けています、
もし興味の有る漁業者の方や、そのような漁業者を御存じの方がいたら連絡して欲しいと思います。三陸の新しい漁業として三陸のブランド品を作ってみませんか。
         連絡先  携帯電話 090-2984-8779
               メールアドレス  kaito-1813@nexyzbb.ne.jp

前回のカンパチを最終に残しておいた分を試食しました、やはり身は柔らかくなっています
それでも養殖臭は有りません、周りの変色は始まっていましたが皮を引いた後の赤身は変色していません、これで10日目ですから凄いです。

2012年10月26日金曜日

金のアイナメ ・平目・「旬眠」へ

今日、友人が釣ったアイナメと平目を活かして持って来てくれた、
以前からお願いしていたが頼りになる友人です。

この平目とアイナメを今日は魔法の「旬眠」にしました。
大変申し訳ないが作業内容は(マル秘)説明も画像も無しです、
作業としては多少の反省点も有るが初めて一人でやったという満足感は有る、
作業開始から3時間、十分体温も下がったので一晩冷蔵庫、明日の朝が楽しみ!


余談ですが・・・
金色のアイナメはオスです、婚姻色で今頃からメスの気を引く為に金色になると
言われています、なかなかオシャレです、
又メスの産卵後はオスが卵を守り敵に危険を知らせるために金色をしている
とも言われています。
どちらも正しいと思う。

「旬眠」平目・アイナメの結果報告は後日、楽しみにして下さい。